お手数ですが、以下の短文を読んでいただけないでしょうか。お願いいたします

日本を取り巻く環境は大きく変化した。Ｇ7のGDPシェアは、1979年サミット開始時に70％あったのが新興国の台頭により、今や50％にまで低下している。米国の権威は、経済面のみならず、イラク紛争で西側に亀裂が生じたことで、政治面でも衰退している。米国の一極体制と言われた時代の世界のガバナンスが、価値判断の基準が多角化・多様化したことによって複雑化し、求心力を欠いたものとなり、WTOラウンドやCOP15などがまとまらない状況を生み出している。現在の日本には、このような環境変化に即応した外交戦略の構築が求められる。
日本の対外戦略は、2つの同心円を軸に戦略を組み立てていくべきである。
第1に、Ｇ7という先進民主主義工業国の結束を核とする世界との同心円である。経済規模を考えると、Ｇ20での議論が主流になっていくことと思われるが、世界を普遍的な価値に引き寄せ、より崇高なものへ引き上げていくために、Ｇ7は以前より重要な割合を果たしていく。
第2に、東アジアを核とする世界との同心円である。リーマン・ショック後の経済情勢が象徴しているように、結果として西側諸国が、10％の潜在成長率を有し8％成長する。中国などの需要を頼みにしている。成長エンジンとして世界を牽引していくのは東アジアであり、グローバル体制下において世界は、合わせて25億人の人口を有する中国・インドとの相互依存関係を深めていかざるをえない。体制が異なる国との相互依存は歴史上なかった初めての試みとなると言える。

この手のレポートとして、より自然な表現に直してみました。
「同心円」という言葉はあまり一般的ではなく（使うことにこだわりを持たれているのかも知れませんが）、このまま使うとむしろ趣旨が薄まってしまう感じを受けますので、シンプルに「協調」とした方が分かりやすいと思いました。
「多角化」は「異なった分野に進出する」といった経済用語ですので、「価値判断の基準」にはそぐわないと思います。
あくまでも私の捉え方なので、納得のいかないところは、どうぞご放念下さい。


「日本を取り巻く環境は大きく変化し
た。Ｇ7のGDPシェアは、1979年サミット開始時に70％あったものが、新興国の台頭により、今や50％にまで低下している。米国の権威は、経済面のみならず、イラク紛争で西側に亀裂が生じたことで、政治面でも衰退している。米国一極体制と言われた時代の世界のガバナンスが、価値判断の基準が多様化したことによって複雑化し、求心力を欠いたものとなった結果、WTOラウンドやCOP15などがまとまらない状況を生み出している。現在の日本には、このような環境変化に即応した外交戦略の構築が求められている。
日本の対外戦略は、2つの同心円（協調）を軸に、戦略を組み立てていくべきである。
第1に、Ｇ7という民主主義先進国を中心とした世界との同心円（協調）である。経済規模の面からは、今後、Ｇ20での議論が主流になっていくと思われるが、世界を普遍的な価値に導き、より崇高なものへ引き上げていくために、Ｇ7は以前よりも重要な割合を果たしていく必要がある。
第2に、東アジア諸国との同心円（協調）である。リーマン・ショック以降の経済情勢が象徴しているように、結果として西側諸国は、この間、10％の潜在成長率を有し8％の経済成長を果たした中国などの需要を頼みとしてきた。グローバル体制下での成長エンジンとして世界経済を牽引していく地域が東アジアである以上、世界各国は、合わせて25億人の人口を有する中国・インドとの相互依存関係を深めていかざるをえない。政治体制が異なる国々との相互依存は、歴史上で初めての試みと言える。」